ファンダメンタルズ

地区連銀経済報告(ベージュブック)から見るドル高牽引の行方【ファンダメンタル分析】

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日本時間深夜に地区連銀経済報告(ベージュブック)が
米連邦準備制度理事会(FRB)によって公表されました。

3月2日に公表された前回のベージュブックでは、「物価はおおむね横ばい」と報告されていたが、
この日は「過半数の地区で全般的に物価が緩やかに上昇した。投入原価への圧力は引き続き緩和された」
と記述した。エネルギー価格の値下がりが背景にある。 

 アトランタを除く全ての地区連銀が賃金の上昇を報告した。人手不足が一段と厳しく、
自発的離職者が増えた職種の大半で賃金が上昇した。

12地区連銀のうちクリーブランド連銀のみが管轄区全雇用者数の減少を報告した。
また同連銀とカンザスシティー連銀の2行は製造業の縮小を指摘した。ボストンやセントルイス、
ミネアポリスを含む複数の地区では製造業で設備投資が拡大した。
(via:米地区連銀経済報告:物価と賃金は全般的に緩慢なペースで上昇

低い失業率&賃金の上昇は景気が上向くためには必須ですが
一過性だとあまり信用できないので注意深く見ていきたいところです。

個人消費があまり伸びていないということだったので、
この調子を2、3ヶ月維持すれば個人消費も伸びるのでFRBも利上げを考えるかもしれません。
とは言いつつもアメリカが利上げをするとなると新興国からの資金引き上げが増すので
世界経済をまた不況に陥れる可能性もあるだけに、年内利上げをしても0.10〜25%くらいでしょう。

 

今回のベージュブックは、米経済の見通しに対する楽観論と警戒感の両方に根拠を与える内容となった。
個人消費支出は大半の地区で緩慢な伸びにとどまったが、設備投資は総じて拡大した。
ただ、生産能力の拡大投資の報告はそう多くはなかった。
(via:米経済の拡大継続、一部で賃金上昇加速=地区連銀報告

まだまだ先が読めない状況の中であることから、
4月26〜27日のFOMCでは慎重なコメントを出しつつも、アメリカの景気は回復しつつあると
少しだけ強気なコメントも盛り込んで、5〜7月の利上げにも向けて動きそうです。

 

一方、デフレリスクに苦しむユーロ圏とは対照的に、米国ではマイナス金利は現時点で不要との認識を示した。

副総裁は講演後の質疑応答で、米国経済は安定したペースで成長しており、物価上昇率も幾分改善している一方、
ユーロ圏では総合インフレ率がマイナスとなる月が相次いでいると指摘。
「現時点で米国がマイナス金利を導入することは正当化されない」と述べた。
(via:マイナス金利政策には限界=ECB副総裁

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁もこのような発言しましたし
アメリカがマイナス金利を導入する理由もないので、現状維持か利上げの2択しかないわけです。

これでユーロドルは下落していく動きになるし、
英国のEU離脱(ユーロは導入してないですが、少なからず影響はありそう)で
ユーロ安になる材料だけはあります。パリティ(1.0000になること)もあるかもしれませんが
そうなったらなったで、またアメリカは難癖つけてくることは目に見えてます。

eurusd m

 

日本は日本で、ニューヨークのコロンビア大学の講演でこう話しています。

黒田東彦日銀総裁は13日、米ニューヨークのコロンビア大で講演し、現行のマイナス金利付き量的・質的金融緩和(マイナス金利付きQQE)による量・質・金利の3つの次元の緩和策を最大限活用し、必ず2%の物価安定目標を実現すると強調した。インフレ期待の低下が目標達成にリスクをもたらす場合は、追加緩和にちゅうちょしない、と語った。

追加緩和策は「数多くある」とし、3つの次元の緩和策を「最大限活用することによって、
必ず2%の物価安定目標を実現する」との決意をあらためて示した。

大胆な金融緩和策を続けているにもかかわらず、経済・物価に明確な改善がみられない中、
金融政策の効果の限界も指摘されているが、総裁は金融政策と政府による成長戦略は「二者択一の問題ではない。
両方とも必要不可欠」と強調。日銀は「中央銀行として、果たすべき役割をしっかりと果たす必要がある」と語った。

大規模な国債買い入れの持続性という手段の限界についても「テクニカル面の問題はない」と否定した。
(via:日銀総裁、3次元の緩和策を最大限活用 金融政策限界論を否定

議題や講演内容にもよりますが、こう何度も強調されると疑ってしまうのが投資家心理。
しかも最後の国債買い入れに関して「テクニカル面の問題はない」という発言。
国債購入をやる気満々ですね。

このように考えていくと米ドルが買われていく要素がたくさんあるので
あとは原油とこれから出てきそうなパナマ文書やそれ以外でアメリカ国内の企業・要人が
リークされるのをこなしていけば必然と米ドル高になります。

その頃には日本はまた円安になって安倍政権を経済面で叩く理由もなくなりますし
消費税増税も延期することで衆参同時選挙(まだわからない)は勝つというシナリオです。
なんだか出来すぎているような感じがしますが、そんなものでしょう。

ファンダメンタルも先を気にしすぎていても仕方ないので
まずはドル円が4月21日までに日足110.666を終値で越えていくか
もしくは110.666より上で推移しながら21日を迎えれば、
5月下旬〜7月初旬までに114円台をつけるようなシナリオがすでに用意されているかもしれません。


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