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経常収支黒字が円高継続を招き、今の時点の円高は困るという矛盾【ファンダメンタルズ分析】

更新日:

2016年3月の経常収支

(via:デューカスコピー・ジャパン 経済指標カレンダー

今朝発表された2016年3月の経常収支(季節調整なし)は2兆9804億円の黒字。
事前予想の約3兆円には及びませんでしたが、2014年7月以降からの黒字は維持しました。
(発表される月の2ヶ月前のデータのため2014年9月発表時を見ます)

 

海外とのモノやサービス、投資などの取引状況を示す3月の経常収支は2兆9804億円の黒字となった。原油価格の下落に伴う輸入減で貿易収支を改善したほか、海外から受け取る特許使用料や配当収入も高い水準を維持し、2014年7月以降21カ月続けて黒字を確保した。黒字幅としては2007年3月(3兆3604億円の黒字)以来9年ぶりの高水準だった。

財務省が12日発表した。併せて公表した15年度の黒字額は17兆9752億円に積み上がった。年度ベースの黒字としては10年度(18兆2687億円の黒字)以来の水準となっており、経済構造の変化は潜在的な円高圧力となりそうだ。
(via:経常黒字が9年ぶり高水準、3月黒字2.9兆円 15年度も5年ぶり

2016年3月経常収支 黒字幅

(via:investing.com

(引用部分では黒字幅は2007年3月以来と書いてますが、本当は2007年4月?)

 

経常収支が黒字ということは日本国内で経済活動が回っているので
景気が良いことになります。しかしこれは国内が景気が良いのか
海外の経済やそれに伴う影響で日本の経常収支が黒字になっているのかを
見極めることが大切です。

今回は原油価格の下落による輸入減ということなので、
日本の景気が良いとは一概に言えない状況が
今のドル円の円高が進まない要因の1つになっているかもしれません。

 

年度ベースの黒字額は2010年度以来の水準という発表なので
必然的に円が買われやすく円高に向かいやすいですが、
円安に向けて動きたい政府と日銀の思惑とは真逆です。

かといって経常収支や貿易収支が赤字でも円安という点ではいいですが
国内景気という点では悪いのでデフレが進みやすく、
インフレ2%を目標にしている日銀(政府も?)にとっては嫌な状況。

 

本来、国の経済は強ければその国の通貨は高くなりますが
今の日本の状況では経済指標の数値と日本円の立ち位置(日銀・政府の立場)が
矛盾している状況。

その原因は1つ。

実体感のない景気回復

本当に景気回復しているのかわからない一般国民の感覚が
インフレ率2%への成長を止めていることです。

物価が高い国の通貨は買いたくなく、通貨安の要因にもなるため
自然的に中長期で円安に向かいやすくなります。

日銀や政府が本当にやるべきことは一部の国民だけでなく
一般国民(中流以下)が景気回復したと実感させること。

そのために国民に現金などを配布するヘリコプターマネー(最近よく聞くようになりました)を
検討しているとかいないとか。

これをやってもいいですが、結局その現金はどこから出てくるかというと
国債発行させるなど結局、後世に借金を背負わせるだけなので現実的ではありません。
国の借金が増えると報道されて政府への不信感につながります。

口先介入や要人発言で円高を抑えていられるのも限界がすぐそこにあるので
市場の動きに任せるしかない状態というのは、日銀も政府もフラストレーションが
たまっていると思います。

金融緩和もやるタイミング、緩和量、財源が問題になるので、今の108円台では厳しい状況です。
今日、明日のアメリカの指標が何事も起きないか、ドル高になるような高指標であれば
ドル高になって終えられるので、昨日の記事にも書いたように時間と価格の関係から
ドル円上昇の可能性が高まります。

他者依存の状態に任せるしかない日本円の立場。
111円を越えるまではその状態が続いていくので、国外の動きは特に重要になるので
指標の良し悪しもそうですが、背景にある国の思惑も複数の視点から考えておきましょう。

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